求職者が会社を選ぶとき、仕事の内容をチェックするのはもちろんですが、実は福利厚生の充実度も重要視しています。
会社で過ごす時間が長い分、社内でどのように過ごせるのかは非常に大事なことです。
そのような流れで、福利厚生に力を入れる会社も増えています。
裏を返せば、人気企業には、魅力的な福利厚生制度が設けられているともいえるでしょう。
本記事では人気の福利厚生を紹介しながら、導入時の注意点や導入後の管理についても解説します。
福利厚生の充実度に注目が集まっている
福利厚生には大きく分けて「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」があります。
法定福利厚生は、文字通り「法」で「定」めているという意味です。健康保険や厚生年金保険、介護保険などの社会保険や、雇用保険や労災保険などの労働保険などのことをいいます。
会社で仕事をする上で必要不可欠と思われる内容が並んでいます。
一方で、法定外福利厚生は、「法」で「定」められたものの「外」にある福利厚生という意味で、つまり、会社が任意で加入・実施するものです。
法定外福利厚生は、会社によって自由度が高いため、その充実度合いに注目が集まっています。
法定外福利厚生は、レクリエーション施設や宿泊施設の割引券を配布したり、人間ドッグなどのオプションを用意したりと、さまざまです。
会社の人気に直結し、社員満足度アップや採用力の強化にもつながるため、多くの会社がさまざまな福利厚生を用意しています。
人気の福利厚生を取り入れるメリット
会社が人気の福利厚生を取り入れれば、社員はさまざまなメリットを享受できるでしょう。
会社内にジムやトレーニングスペースを設けて社員が利用すれば、社員が健康的になっていくことは容易に想像できます。
また、カフェなどが設けてあれば、社員が仕事で煮詰まったときにもコーヒーや紅茶の香りに癒やされながら小休止し、リフレッシュして再び元気に仕事に取り組めるようになるでしょう。
意欲的に働く社員の姿は、人々の目に格好良く映りますので、会社のイメージアップにもつながります。会社の人気もアップし、人材募集がしやすくなる効果も期待できるでしょう。
人気が高い福利厚生8選をピックアップ!
福利厚生の人気度をランキング形式でまとめたデータがあります。
株式会社ビズヒッツが男女501人に行った「あったら嬉しい福利厚生ランキング」(調査日は2021年10月2日から11日、インターネットによる任意回答)です。
この調査によると、勤務先の現在の福利厚生に満足している方は56.7%(「満足」7.8%、「まあ満足」48.9%という回答を合算)、「やや不満」や「不満」と回答した方は43.3%で、満足している方がやや上回りました。
さらに、あったら嬉しい福利厚生を尋ねたところ、以下のような結果となりました。
1位:家賃補助・住宅手当
2位:特別休暇
3位:旅行・レジャーの優待
4位:社員食堂・食事補助
5位:スポーツクラブの利用補助
6位:資格取得・教育支援
7位:保養所
8位:生理休暇
9位:慶弔金の支給
10位:通勤手当
さまざまなジャンルの福利厚生が人気のようです。
また、社員食堂や保養所などの施設(ハード面)よりも手当・休暇・割引サービス(ソフト面)に人気が高いことが分かります。
ここからは、人気の福利厚生8つを紹介します。
食事補助
食事補助は、さまざまな福利厚生の中でも常に人気があります。
なぜならば、どのような方でも食事をするので、誰もが利用しやすい福利厚生といえるからです。
近年は、大手会社が続々とおしゃれなカフェやレストランを社内に設けたことがメディアで数多く取り上げられていますので、会社が福利厚生として食事補助を行っている認識が高まっているといえるでしょう。
社内に社員食堂を設けて食事を提供するタイプの食事補助もあれば、社外の飲食店やコンビニエンスストアで使えるチケットを発行している会社もあり人気です。
誰もが利用しやすいように昼食だけでなく、朝食や夕食を提供している人気の社員食堂もあります。
住宅補助
住宅費については「給料の3分の1くらいまで」と聞いたことがある方も多いことでしょう。
生活費の多くを占めるのは、多くの場合、住宅費ではないでしょうか。
住宅にかかる費用は大きいため、会社が住宅補助を福利厚生として設けている場合、とても人気があります。
家賃の全額や一部を補助している会社もありますが、社宅や社員寮などを用意して社員に低額家賃や無料で住まいを提供している会社もあり、補助の仕方はさまざまです。
支社が全国各地にあり、転勤を伴う会社に勤めている場合には、転勤に伴う引越の費用を補助する場合もあります。
特別休暇
法定休暇以外にも、誕生日や記念日などに休暇が取れる特別休暇制度を設けている会社もあります。
ワークライフバランスが保てるため、特に、家族と生活している社員に人気のある福利厚生です。
休暇を取って心身共にリフレッシュし、仕事に打ち込むことができるため、会社にとってもメリットの大きい福利厚生といえるでしょう。
健康・医療関連
先に紹介した福利厚生の人気度ランキングでは、実は性別に分けて回答を得ており、男性の3位と人気が高かったのが「スポーツクラブの利用補助」でした。
健康志向や筋トレの人気が高まっていることから、「運動不足の解消や健康づくりに役立つ」「社内にフィットネスジムを作ってほしい」という回答が得られました。
「日常生活の中で座って過ごす時間が長過ぎると早期死亡リスクが上昇する」という研究結果を米・コロンビア大学医学部の研究チームが発表しており、さらに、1回当たりで座っている時間が長い場合でも死亡リスクが上昇するため、30分毎に立ち上がり体を動かすようすすめています。
オフィスでデスクワークを行っている方は、同じ姿勢で座り続けて仕事を続けることが、寿命を縮めることにつながってしまうのです。
スポーツジムの利用補助などは、汗を流すことによるリフレッシュ効果だけでなく、死亡リスクを下げる効果もあるといえるでしょう。
従来からある健康・医療関連の福利厚生としては、人間ドック受診費の補助などが挙げられます。
健康・医療関係の制度は誰にも関わってきますので、根強い人気があります。
参考:座り続ける生活で死亡リスク増、「30分毎に運動を」 米研究
資格取得・学習支援
資格取得・学習支援に関連する福利厚生にも人気が集まっています。
仕事に関連する資格の受検料はもちろん、学習に必要な教材の購入費やセミナーの参加費などを補助すれば、会社内に専門性を持った社員が増えるメリットがあります。
該当資格を取得した場合に給与にインセンティブを設けている場合などは「資格取得をしない手はない」という意識が社員に芽生えるでしょう。
資格の取得者だけが業務を行える「業務独占資格」や、事業を行う際に資格保持者を置かなければいけないと法律で定められている「必置資格」などの取得・学習支援を用意している会社も多くあります。
仕事の質の向上や給与のインセンティブなど、社員が資格を取得するときの目的はさまざまですが、「新たなことに挑戦しよう」というモチベーションを会社が支援することで、社員の成長につながっていくことでしょう。
育児・介護
育児・介護にまつわる福利厚生は、法定休暇として設けられていますが、法定休暇以外にも、育児・介護の福利厚生を設けている会社があります。
育児の場合は、育児休暇の延長やベビーシッターを雇う費用の補助、会社内託児所の設置などです。
介護の場合は、育児と同様に介護休暇の延長や介護サービス費用の補助などが挙げられます。
社員のライフイベントを支える福利厚生を会社が提供することで、優秀な人材の流出を防ぎ、愛社精神を育むことができます。
レクリエーション
昔からある福利厚生の代表格がレクリエーションです。
国内外への社員旅行を企画する会社もありますし、体育祭を開く会社、運動系・文化系のサークル・部活動を設置している会社もあります。
どのようなものにも部署を超えた社員同士の交流を促し、会社の目標に向かって一丸となって励む土壌をつくるという目的があります。
感染症の流行や社会状況の変化などで形態は変わってきていますが、歓送迎会や忘新年会への補助なども福利厚生の一種です。
職場環境
近年、人気なのは職場環境にまつわる福利厚生です。固定のデスクを廃止し、フリーアドレス制を採用する会社などは、一緒に休憩スペースなどを設けている場合もあります。
業務への集中力が切れてしまったときに、自分のデスクであれば、お気に入りの癒やしグッズを眺めたり、引き出しからお菓子などを取り出すことができますが、フリーアドレス制のオフィスの場合、そうしたことはできません。
飲み物やお菓子を手軽に食べて雑談できるようなスペースを設けたり、休憩時間に仮眠を取れるような畳敷きのスペースを設けたりしている会社もあります。
ほかにも、社内にスポーツジムのような機器を置いていつでも運動できるようにしたり、マッサージ器を置いて体をほぐせるようにしたりと、さまざまな環境を用意している会社があります。
人気の福利厚生の導入はここに注意
「人気のある福利厚生を導入すれば、社員は喜ぶし自社にもメリットがある」と思っている方は、早まってはいけません。
人気のある福利厚生を導入しても、社員が喜ばないばかりか、利用すらしてもらえない可能性もあります。
福利厚生を導入する際に特に注意したい点を3つ挙げ、解説します。
全員が活用できるものにしよう
いかに人気がある福利厚生であろうとも「全員が活用できるか」という視点を持って導入を検討してください。一部の人にしか人気がないようなものや活用機会の少ないものは避けましょう。
例えば、筋トレが人気だからといって、筋トレビギナーが簡単に使えないようなマシンを導入しても、活用しづらいといえます。
先述した通り食事に関連した福利厚生であれば、全員が活用できます。
社員のニーズを把握しよう
社員のニーズを把握するためにヒアリングやアンケート調査を行いましょう。一般的に人気がある福利厚生だからといって、自社の社員が望むものではないかもしれません。
社員のニーズを把握し、導入された福利厚生であれば、活用してもらえる可能性が高まります。
また、調査を行ったことで福利厚生についての注目度も高まり、新たに導入したときの活用も促されますので、広報の意味も込めて調査を行うといいでしょう。
管理にかかる手間を考慮しよう
最後に、盲点ともいえるのが管理にかかる手間についてです。
福利厚生を新たに導入するのであれば、その管理業務も新たに発生します。
いくら人気のあるものであっても、管理が煩雑であれば、業務の負担が大きくなりすぎてしまうでしょう。
自社で管理をすると大変でも、事業者に委託すれば簡単な管理で済む場合もあります。
社員に人気かどうかという視点に加えて、管理の面も考慮して導入を検討しましょう。
手軽に取り入れられる人気の福利厚生は?
人気のある福利厚生で、かつ管理の手間もさほどかからず、導入コストも抑えられれば、導入の障壁が下がります。
そのような条件のそろった福利厚生が存在します。
注目が集まる「社食サービス」
導入しやすく、管理もしやすい上に人気がある福利厚生の一つに「社食サービス」があります。
従来の社員食堂のような施設・設備を用意する必要はなく、オフィス内に小さなスペースを用意し、社食サービスの提供事業者と契約するだけです。
契約後は、社食サービス提供事業者が、食事を運んできてくれます。
社食サービスの内容は、ボリュームのあるお弁当から、ヘルシーな総菜や軽食、さらにはパンやお菓子まで、提供される食べものは、事業者によって異なります。
おすすめは「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」
さまざまな社食サービスがある中で、おすすめしたいのは 「OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜)」です。
全国累計10,000拠点以上(2024年2月時点)での導入実績を持っています。
取り扱う商品は、健康志向の社員にぴったりな野菜やフルーツ、スムージー、お惣菜、軽食などです。
オフィス内に小さなスペースがあれば、冷蔵庫や電子レンジなどを設置し、社食スペースが完成します。
コストはもちろん、手間をかけずに導入できます。
さらには、クレジットカード決済のほか、LINE payやメルペイを使った決済が可能で、売り上げはデータで把握でき、現金の集計作業も必要なく、管理が容易です。
まとめ
人気の福利厚生を紹介しましたが、実際に社内でニーズのある福利厚生かどうかしっかり調査した上で導入しましょう。さらに、コストや管理についても検討する必要があります。
さまざまな要素を洗い出し、自社にフィットした制度の導入を検討してみてください。
手軽に導入できる健康社食で福利厚生を充実!
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