「江戸東京野菜」とは、主に現在の東京周辺で伝統的に生産されていた野菜(在来品種)であり、現在も生産が続いているものは「江戸野菜」や「東京伝統野菜」とも呼ばれています。
練馬ダイコンや亀戸ダイコン、馬込三寸ニンジン、寺島ナス、など現在約40種が認証されています。
何だか野菜のイメージがわかないですよね?
「江戸東京野菜」は京野菜・加賀野菜などと同じように今注目を集めている伝承野菜で、その地域で世代を超えて種苗を守り栽培されてきた作物のことであり、種苗を自家採種することで細々と続けられていました。
現在、一般に流通している野菜の大半は、「一定の形質や食味を備えた作物を効率よく栽培できること」を目的に、高度に品種改良されています。
一方、「江戸東京野菜」など伝統野菜の魅力は、姿や形がそれぞれ個性的で、苦味やえぐみ、独特の香りなども含め、その野菜本来の複雑で奥深い味を楽しめることです。
ただし、伝統野菜は栽培に手間ひまがかかり、生産者にとっては大変ですが、あえて困難に挑戦しようという、こだわりと熱意にあふれた生産者たちが「江戸東京野菜」の復活を支えており、飲食店や食育関係者を中心に注目を集めています。
【練馬ダイコン】
江戸時代に練馬で誕生し、現在も練馬区で栽培されている。
沢庵といえばこの品種。
出典: 練馬区
【馬込三寸ニンジン】
太田区馬込地域で栽培されていた通常のニンジンよりも太くて短く先が丸い。
柔らかくて生でも食べやすい。
出典: 太田区
【寺島ナス】今が旬!
東京都で生産されるナス。実は鶏卵ほどの大きさで、黒紫色で光沢のある皮は硬い。
江戸時代に寺島村(現在の墨田区東向島付近)で盛んに栽培され、その後栽培が途絶えたものを、近年になり復活させたもの。
出典: 東京都青果物商業協同組合
東京の農業というと西東京地区が有名ですが、23区内も意外と農地は多く、
葛飾区、江戸川区、足立区、北区、世田谷区、大田区、目黒区、杉並区、中野区、練馬区、板橋区の11区に農地があります。中でも練馬区は都内全体でみても、3番目の農地面積を誇っています。
23区内では、コマツナのように東京周辺から全国に広まった野菜や、キャベツ、トマトをはじめとする品目が生産されています。また、栽培農家は少ないですが、芽ものやハーブなど、集約的な経営を行っている農家もあります。
23区外になると野菜や果物(ホウレンソウ、キャベツなどの葉菜類やトマト、キュウリなどの果菜類、ジャガイモ、ダイコンなどの根菜類)や、山間部ではワサビの生産が行われています。また、酪農や肉牛、養豚、養鶏などの畜産も営まれており「東京牛乳」や豚肉「TOKYO X」は有名ですね。
出典: 写真AC
食の安全や地産地消に関心が強まっている昨今、小中学校で農家から指導してもらいながら伝承野菜を栽培し、数校ではタネを採種して翌年の後輩に受け継いでいる所もあります。また、食べることで地域の食文化も合わせて学ぶなど食育にも繋がっている素晴らしい取り組みですね。
[参考文献]
平成 26 年 9 月末時点で江戸東京野菜として承認されている 40 品目
(文:ざいまり)
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